無実はさいなむ | 東地宏樹さん 感想

0 Comments
平良
アガサ・クリスティー原作のイギリスのドラマ『ミス・マープル』シリーズ。
2019年4月14日にテレビ朝日系で放送された日本のドラマ『予告殺人』を見たことをきっかけに、久々に手元にあったこのシリーズ(+映画)を見直してみました。

この記事は、シリーズのひとつ『無実はさいなむ』をメインに、アガサ・クリスティー関連のドラマの吹き替えに関するものです。というか、吹き替えというよりも特定の男性声優さんのことを書いているだけ(笑)。事件のことに全く触れていないわけでもないですが(ネタバレ含む)、いわゆるストーリーの感想とは違うと思うのでご注意下さい。

以下、東地宏樹さん(メイン)、平田広明さんの吹き替え感想を書いています。


無実はさいなむ | 東地宏樹さん


アガサ・クリスティーのミス・マープルDVD-BOX3
2007年のシーズン3(NHK-BSでの放送は2010年)。
マープルはジェラルディン・マクイーワン。

東地さんはアーサー・キャルガリ役。
キャラの立ち位置をざっくり書くと、リアルタイムの事件の引き金を引いてしまった人。過去の事件の犯人のアリバイ証人。マープルと協力して事件を解決する。動物学博士。

このお話は本当はマープル作品ではないらしいですね。で、このキャラは原作の探偵役。・・・マープル作品じゃない状態でのドラマ(俳優さんと吹き替え同じで)も見てみたかった~!
↑でもそうなるとツボだった人物(性格)設定自体が変わりそうですが(苦笑)。

音だけ感想+α


ヘタれ万歳(笑)。正確には"東地さんのヘタれキャラ万歳"ですが。
東地さんは最初に声を覚えて存在を認識した作品、TVアニメ『トリニティ・ブラッド』のアベルが大変ツボで、以降そういうタイプのキャラを演じているものを聞くのが好きな声優さんです。
(一番の萌えタイプはアベルや『スーパーマン』のクラークのような"ヘタれ+そうじゃない秘密がある"というキャラ)

なので、アーサーさんには楽しませてもらいました。人が好いけど専門バカでどこか言動がふわふわしてる。萌える。良かれと思い必死になって訪れた家の人に「学者なんて嘘ですよ!頭の良い人には見えません!」とか言われてるし(笑)。
(俳優さんの見た目やメガネを上げる仕草が昔の映画の『スーパーマン』のクラークのようで、東地さんが吹き替えたバージョンをどうしても思い出しちゃいました)

日常だろう初登場シーンから、自分がある事件の証人に成り得ると知って行動、行った先で新たな事件が起きて、マープルに協力して動き、マープルが解決して、マープルとのラストシーン・・・この間、アーサーさんはキャラがブレません。事件の最中に意外と男っぽいなとか実はちょっと腹黒?とか思わせることもなく。

という感じですから、原作小説のアーサーさんはきっと別人なんじゃないかと思います。この人物像でひとりで探偵役をしているとしたら、寧ろ原作超読んでみたい。
※少し調べた感じだと、原作の探偵役はアーサーひとりではないっぽい?視点主もアーサー固定じゃないみたいですね。というか証言出来なかった理由が記憶喪失は驚いた。

気になったアーサーさん語録(その内容もしくは言い方)


「多分、ガブッと噛みつかれて、手を食いちぎられる。ヘヘッ」
初登場の講演会?のシーンでのセリフ。この前の「ね、かわいいでしょ?抱き心地良さそう」の言い方も好きですが、こちらの"ガブッと"もツボ。

人前で研究に関すること(ここでは北極狐のこと)を話す学者がヘヘッとか言っちゃう(ハハでもフフでもなく字にするならへへだと思う)アーサーさんの人柄が・・・このシーンで即座に「あ、この人好きなタイプだわ」と思いました(笑)。

そしてこの後にアクシデントがあって、元々流暢じゃない喋りが更にぐだぐだになります。「えー・・・で、」「だから、えー」「あ、や、失礼、あの」「これですよ、これです」「そのー」「更に、えー、更に」などなど連発。2分にも満たないシーンなのに楽しい。

「え、ええ、この天気に?!」
嵐の中、ずぶ濡れになりつつ張り切って「自分が息子さんのアリバイ証明できます!」と家族に伝えにいったら歓迎されず、帰ってくれと言われた時の反応。
(息子は既に死刑になっているし、息子が犯人じゃないとするとまだ家族の中に犯人がいるかもってことになるから家族は嫌がった。)

家族に対し一生懸命話すところは講演会でのシーン同様、喋りがうまくないです。余計なところに話が飛びそうになったりもして(そしてそれを家族にツッコまれて軌道修正される)。

「確かに。危険だね」
嵐のせいで帰れなくなったアーサーさんと養女のひとり・へスターとの会話。
年下相手に使いそうな優しい口調と「だね」語尾が萌える。その前に現れたへスターにビビるアーサーさんもツボ。へスターとは後半にも絡みがあります。で、調べてみると原作ではこのふたりの間でロマンスがあるらしい。ドラマでもあれば良かったのに。

「そうでしょ?なら、座って下さいよ。ほら。ね?座りましょ」
家族のことを調べていた探偵に会い、秘密厳守を理由に帰ろうとする探偵に「答えてもらえないなら、結局同じ質問を警察から聞かれるハメになりますよ」と言って丸め込んだ後のセリフ。

このシーンがアーサーさんが事件の捜査役としては一番頑張ったところな気がする(笑)。警察云々のところも言った後のセリフが"話を聞かねば"という一生懸命さが出てる「座りましょ」なので、弱みに付け込んでいるのに余裕なし。

「やっぱり、私は北極にいるのがふさわしい。タビネズミは、殺し合ったりしませんから」
自分が来た所為で新たな事件が起こってしまったとマープルに言い、自責の念に駆られるアーサーさん。「殺し合ったりしませんから」の語尾はちょっと涙声。
でもこのシーンの何がツボかって、マープルの返しが「先生。ちょっとしっかりして下さい」だったことです。家の人に「頭が良いように見えない」と言われたところと同じツボ(笑)。

「へスター、ねえ、一緒に、うちに帰ろうよ」
ここのへスターとのシーンは全部好きです。へスターの様子がおかしいことを察知した態度が優しく、でも内心は必死で自信がなくてあわあわしていることがちらほら分かるところが萌える。

やりとりとしては「お金じゃ幸せになれない」「まぁ、そうだね」「動物はお金なんて持ってないでしょ?」「1ペニーもね」が好きでした。「1ペニーもね」の言い方も、へスターを落ち着かせたい+笑わせたいような感じでツボ。

途中、傍を通った人に助けを求めてスルーされて困ってるのもツボでした。事件の流れとしてはシリアスマックスなんですが。


他にも「あの、なぜ映画館?」「どうやって?」「ま、ま、満タン?」「あぁ~そうか!ええ、なるほどねぇ」「おうちはどちらですか?」や「警部補」と呼びかける声、マープルに言う「さよなら」など、セリフの中にちょこちょこと力の抜けたほひゃんとした言い方が出てくることが多い気がします、アーサーさん。

それら全部を書き出しても言いたいことは同じになりそうなので(笑)、細かいところは割愛。総合的にそういう喋りが混ざるのがツボなんだと思います。


その他マープル+ポワロ


他のマープル作品(全てTVドラマ)と、原作者繋がりでTVドラマ『名探偵ポワロ』での吹き替えに関しても少し書いておきます。

東地宏樹さん


東地さんは『名探偵ポワロ』シリーズの「ひらいたトランプ」にも出てました。重要な役どころです。声は低めでカッコ良かったですけど、天然だとか人の好さが見えるなどの隙が全く無い人物で、残念ながらツボは圧されず。

でも人物設定がとても特異だったので、存在感が面白かったです。出番は・・・そこそこあって、出てくるとよく喋るような印象。「無実はさいなむ」よりは確実に喋ってる(笑)。

平田広明さん


マープルの『動く指』とポワロの『マギンティ夫人は死んだ』に出てました。

平田さんは前者の時は"憂いや鬱屈もあるけど善良な青年"で、『動く指』における主人公なので(原作での語り手らしい)出番も多く、ロマンスもあるので色々と楽しめます。
後者は・・・色んな意味で前者の真逆。出番は『動く指』よりは間違いなく少ないです。けど、この立ち位置でしか聞けない演技が聞けるのでこちらも印象的でした。
関連記事
平良
Posted by平良

Comments 0

There are no comments yet.

Leave a reply